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 徒然なる日暮し

----猫と絵と日常を気まぐれに綴るブログ----

■CGWORLDゼミ マットペイント講座メモ1■

最近、他業界の舞台裏に興味しんしんです。
ワークフローや技術者の意識している事などが、結構自分の業種でも活かせたりするので。
と言うわけで、今日は総合学園ヒューマンアカデミーの上記講座へ参加してきました。

★講座詳細はこちら

また自分用復習記事になります~。
(SIGGRAPH ASIAメモその2は会社から資料を持ってきてから追加します。)

~~~~~~~~
●講師
映像プロダクション「Fude -ふで-」
江場左知子 氏、原島順 氏

お二人の仕事は映画の一部背景を後から静止画で作って合成する「マットペイント」です。
講義では、お二人のデモリールやワークフローをまとめたパワポを流しながら
仕事の内容、現場の裏話、質疑応答などを行いました。

お二人のデモリール、作成画像はこちらから!

長いのでここから折りたたみします。


【マットペイントのワークフロー】

まず映画のワークフローがあり、マットペイント=VFX班は途中から加わる事が多いそうです。
①プリプロ(台本作成/ロケハン/資料集め)
②プロダクション(撮影/シューティング)
⇒コンテあがりから合流し撮影に同行、現場で一緒に写真素材を取る事も。
③ポスプロ(編集/VFX
⇒多くの場合はここから参加です。
④宣伝
⑤劇場公開

次からがマットペイントのワークフローです。
例では『SPACE BATTLESHIP ヤマト(2010)』の冒頭、レアメタルハンターキムタクが
風化したヤマトをバックに崖を歩くシーンを見ながら説明がありました。

①台本(コンテ)の内容摺り合わせ。舞台背景、設定などを聞いて構想を練る。
②ライブプレート(合成元になる素材映像)を撮影。
⇒ただの石切り場をキムタクが歩いているだけの映像。
③②に素材をのせて加工していく。
⇒ヤマトの汚し加工、手前のゴミ山、崖のディティール、空などを合成していく。
⇒ヤマトは3Dモデル班が作ったモデル。
⇒このカットは漫画に忠実に作りたいとの要望があり、漫画表現をリアルにした場合の
 時間経過や物体の質感など考えながら作成した。
④②と合成。コンポジターさんが砂埃エフェクトなどを加え完成。

手前のエレベーターがある崖以外がマットペイント。


【ALWAYS3丁目の夕日シリーズのマットペイント】

こちらはヤマトと異なるワークフロー例です。
②プロダクション の撮影で「ミニチュアの街模型」を撮影しています。
その模型静止画に3D班がパースアタリをつけ、そのパースを元に建物や植木、
地面のタイルなどを合成していくそうです。

この模型撮影+マットペイントは、3DCG会社「白組」とのタッグを組むときの方法。
白組には模型撮影のスタジオもあるそうです。
実はSIGGRAPH ASIAの白組メイキングでこの話に触れており、内容が繋がったので個人的に
とても興味深いメイキングでした。
 
タワーと手前の林がマットペイント。

【どこまでがマットペイントなのか】

基本的に動かない背景=マットペイント が多いそうです。
ただ、撮影方法によっては手前に3Dモデルを置き、そこにマットペイントの
テクスチャをはる場合もあるのだとか。
えっ このシーンも静止画なの?というカットが多く驚き。

【メインツールはPhotoshop】

マットペイント=3Dモデルだと思っていましたが、驚いた事に全てPhotoshopで完結するそうです。
自分達で撮影したり、購入した素材集の何千何万と言う写真から使える素材を選び、
マスク抜きをし、レイヤーで重ねる。
時にはペイントブラシで手描きをする。そして、空気遠近のフォグをつけたりライトを当てたり。
レイヤー数は中間で2,300行くそうです。

【マットペイントの良いところ】

イメージがダイレクトに演出者に伝わるところ、だそうです。
3DCGだと、まずグレーボックスがあり、テクスチャやらマテリアルが付き、ライティングに
レンダリングまで行わないと完成図が見えませんが、マットペイントは一枚で全てを分からせる事ができます。


【お二人が意識して取り組んでいる事いろいろ】
制作で>>>

・製作する背景の質感、経年変化などよく想像したり調べて"リアル"さを出す。
・戦争映画など史実に基づく映画では時代考証も大事。その時そこにあった自然環境や
 生活観を徹底的に入れます。例えば1年ずれるだけで、基地の配置が変わってたりするので。
・スチル素材を沢山撮ります。今は建物がない場所でも、当時の自然(山川)は残っていたり
 するので、スケール感や空気感を掴みに撮影現場には行きたい。
・模型をマットペイントするときは、「物の角のシャープさを取る」。現実のものを見れば
 わかるが、どんな四角い看板も角に面があります。そういうリアルさを観察する。
・環境を調べます。そこに植生する植物なども間違えると大変おかしなことに。
・スケール感を意識。空気遠近とか、被写界深度とか。

プライベートで>>>
・旅行先でもスチル撮影!だんだん同行者に誘われなくなります・・・
・拾ってきた写真を使うなんてNG!自分でストックした素材の量、整理力が
 マットペインターの技量といっても差し支えない。大事です。
・自主制作で簡単なマットペイント作品を作ったりします。(なんでもない植物写真にフォグをかけて巨大感を出したり)


長いので質疑応答は次の記事へ!
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書いてる人:comagome



・CGデザイナーの端くれ
・旅と日本酒と和物が好き
・オタク趣味はブロマンス方面へ


同居猫:柚子



・2014年6月26日誕生
・三毛猫MIX
・ほたて味がお好き

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